1864年(元治元年)

        ?蔵元と蔵人の協調精神を今も忘れない酒蔵?
                               「八鹿酒造」 
                                大分県玖珠郡九重町
 明治18年、三代目麻生観八氏と杜氏仲摩鹿太郎氏の二人が精神を注ぎ込み造った酒「龍門」が評判であったことを機に、それまでの屋号「舟来屋」を二人の名前を一字づつとり「八鹿」と命名した。この時から蔵元、蔵人が心を合わせ酒造りを行なう、という精神が守られつづけている。
 蔵の入口には、頭上に「笑門(しょうもん)」の額が掲げられており、蔵の清酒の銘柄名にも使われている。それまでいくら腹が立っていようが、酒造りに入るためにその門をくぐってからは、笑って造りに向かうようにとの先人の思いが込められたものである。
 伏流水は九州最高峰の九重連山より湧き出る伏流水を地下250mから汲み上げたものを使い、普通酒は酸味が少なくすっきりとした飲み口、本醸酒はやや辛口で切れがよく、吟醸酒はフルーツ香にすぐれる。



2006年4月 5日(水)