実話！藤井家に伝わるイタチの恩返し・・・の物語。
こんにちは！
さて・・・今日はTwitterで話題騒然（？）の
藤井家に伝わる物語・・・
その名も「イタチの恩返し」のお話です！
そうやなぁ・・・・
あれは、僕が中学生になって間も無く・・・。
昔は古い町家だった我が家は、中庭の奥に蔵があったん。
その蔵の上にまた古い部屋があって・・・・
そこにはベランダで繋がってるんだけど・・・・
その部屋を、自分の部屋としてあてがってもらって
たいそう喜んでいたのだ。
元々、その部屋は当然のことながら物置でね・・・
使わない布団などはもとより・・・
ものすごい古い掛け軸とか、刀とか・・・
今から考えたらお宝やったんちゃうの？！
っていうようなモノが、そりゃごちゃごちゃと散乱しとったのよ。
で、片付けを命じられた僕は、来る日も来る日も
片付けて、片付けて・・・・。
そしたらね・・・・
あろうことか、もう使えそうもない布団の上に
丁寧に巣がこしらえてあってさ・・・。
しかも、その中でちっさいのんが二匹・・・・
ピーピー泣いとるのよ・・・・嗚呼
うわ！なんじゃこりゃ！
ねずみか？・・・むむぅ・・・・。
どないしょ・・・・
お袋に言ったら、絶対捨てられる・・・。
普段、放ったらかしの蔵に急に片付け部隊が来たモンやから
親も、びっくりして寄るに寄れなくなったのだろう・・・。
二匹のちっちゃいのんは、相変らずぴーぴー泣いとる・・・。
むむぅ・・・。
とりあえず、片付け一旦終了！
小皿に牛乳を入れて、置いておく・・・。
飲む様子は全くない・・・。
次の日・・・アカン・・・飲んでないし、親が来た様子もない・・・。
また、次の日・・・・
おっ！
飲んどるやんか！
ちゃんと、飲んでる！
そんなこんなで、片付けもせずに
毎日牛乳を持って行く。
お袋からは、「アンタ！最近片付けもせんと！・・部屋与えへんで！」
と怒られるが、片付けたら親も来れない・・・。
一週間も経ってなかったな・・・。
ある日、牛乳持って蔵に行くと・・・。
あーーーーーっ、おらん・・・
もぬけの殻や！！！
どないしたんや！？あの子たちは！！
むむぅ・・・猫に殺られたのか？・・・・
そういえば、巣が荒らされてる・・・。
牛乳の皿がひっくり返る・・までは行かないが、脇にずれている・・。
嗚呼・・・。
仕方なく、片付けて・・・・。
それでも、次の日には忘れかけてた・・・。
そんなに、悲しかったってわけでもない・・・。
で、片付けも終わり、ベッドを運び込み
机を入れて、一応部屋としてのテイが整い・・・。
すっかり、あの二匹の小動物の事も忘れた・・・。
どれくらい経ったかな・・・・。
まだ、夏になってない頃やわ。
夕方に、その部屋からベランダを眺めてると・・・。
母屋の方のの垣根から、なんと！
イタチが一匹、じっと俺を見てるやないか！
全然逃げない。
するとね、後ろからちっちゃいのが二匹ちょこんと出てきてさ！
三匹並びよるのよ。
でね、ぴょこんとお辞儀して
さっと、逃げていった・・・。
・・・・ええんです、信じてもらえなくても・・・・。