先日、社団法人日本バーテンダー協会の
カクテル技能競技会に行ってきた。
普段のカウンターではなく、観衆が見守る中
特設ステージでの、技能競技だ。
トラディショナルなバースーツに身を包み
普段のカジュアルな雰囲気から一転
まさに競技の面持ちでシェーカーをふるバーテンダー・・・
・・いや選手。
司会者も、選手・・・と紹介する。
ジュニア部門では、若手のバーテンダーが
凛々しく、そして少しぎこちなく登場する。
普段の笑顔は・・・・無い。
メジャーカップを持つ手は
ギャグでやってるのか?(失礼・・・・真剣にやってるのは伝わるんだけど)
と思うくらい、震えている。
フィギアスケートの競技のように
規定競技とフリープログラムがある。
規定は、全員が定められた全く同じカクテルを作り
その所作や、味を競う。
フリーでは、創作カクテル・・・。
思い思いの味わいを求めて、いろんな素材に挑戦する。
和のテイストを求め、抹茶などを織り込む選手も。
中には、一味唐辛子や大根おろしを使う選手も・・・。
さて、その中でも全国大会本戦に出場する二人の試技は
やはり、際立っていた。
ローズバンク 村松選手(ここは敢えて選手ね)
もちろん、普段の店でも真剣そのものなんだけど
やはり緊張してる・・・。
だが、さすがに流麗な所作に安心感が漂う。
そして、Rocking Chair 坪倉選手。
こちらは、堅実な動きに見えた。
二人とも、ジュニアの選手とは明らかに違うオーラを放っていた。
普段とは違う、ベーシックな二段振りでシェーキング。
いつもはまず作らない、一度に5人分のカクテルを作る。
目分量で、それぞれのお酒をシェーカーに入れ
氷の溶け具合など考慮して、ぴったりの量にしなければならない。
ミリ単位の作業を、衆人監視の中流麗な動きでこなさなければならない。
こういう基礎の基礎を積み重ねるから
普段の営業も余裕でこなせるのだ。
いつもはお客様と気の利いたトークを織り交ぜながら
華やかに、そして軽やかに作るのだが、今日は競技だ・・・。
バーテンダー・・・・
僕は、サービス業の最高峰だと思っている。
同じカクテルでも、その日のお客様の体調や
気持ちなんかを配慮して、微妙に配合を変えたり
その日のお客様の気分に応えて、何万とある
お酒の組み合わせを的確に判断して提供する。
気の効いたトークも重要だし、時には
厳しい意見も必要だろう。
それを毎夜、酔客と対峙するのだ。
さて、村松選手と坪倉選手・・・。
お疲れ様でした。
ジュニアのみんなも、これからも頑張って!
名司会ぶりを発揮したエル・テソロ大塚君
Loop伊藤さん。
いやぁ、充実した時間を過ごさせていただきました。
最後に、村松君・坪倉君・・・
本戦・・・頑張って!!