御役御免のこと。

モノにもヒトにも寿命がある。

寿命というのは、その授かった生涯をまっとうする長さのことだ。

酷な言い方だし、これによって傷つく人もいるだろう・・・と分かっていて
敢えて言うと、たとえば事故や病気で志半ばで
生涯を終えられた方も、それが運命・・寿命だったのだと思う。

さて・・・・僕はモノが大好きだ。
特に道具が大好きだ。

シンプルな機能美に惹かれる。

その目的だけの為に存在する美しさ。

あ・・・・横道それた・・・。

道具というのは、ひとつの目的があって
その目的を達成したり、失ったりすると
その道具は、御役御免・・・・・となる。

しかし・・たとえば、ある人の目的のために存在する道具が
その人の目的達成に伴って御役御免になっても
中古道具として、また輝きを放つ場合がある。

そしてそれは、経年変化を伴ってより価値が増したりする・・。
いわゆるヴィンテージだ・・・。

あ・・・・またそれた・・・・。

しかしながら、どうしようもなく御役御免になる奴もいる・・・

これだ・・・。
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店舗から、奥の倉庫につづく通路に
かかっていた2008カレンダーのれん・・・。

365日、スタッフが何人も通って擦り切れている。
そして何より2008年のカレンダー・・・・。

まさしく御役御免!

一切使い道がない・・・。

いやいや・・・・ぞうきんに縫い直すか・・・・無理!

御役御免!!!!!!!!

僕は道具をわりと大事にする方だが・・・
捨てる時は、本当にあっさり捨てる!

・・・ポイ・・・・・

でもでも、これだけは忘れたことは一度もない。
捨てる前に、その御役御免のモノにむかって言う・・・
声に出して言うのだ・・・。

「ありがとう・・・ご苦労様でした」


2009年1月30日(金)