そしていきなりロッドストレージから、
一本のロッドを取り出した。
8フィートのとてつもなく長いロッドは
デカいクランクベイトを引くためだけに作られた代物で
琵琶湖の北湖のような水深のある湖を対象に
作られた、クランキングスペシャルである。
タックルボックスから取り出されたルアーは
やはりバグリーのDB-?・・・・。
しかも、こいつは只のDB-?ではない。
初戦のDB-?よりも更に潜航深度を上げたスペシャルバージョン
DBー?マグナムだ。
黄色と黒と、そして腹の部分は赤に染められたそれは
ホットタイガーと呼ばれる、実に派手なルアーだ。
こういったクリアウォーターでは、あまり使われないカラーである。
・・・しかも、魚探のスイッチすら入れていないから、水深も分からない。
水温はもちろん、湖底の様子も皆目分からないのに
7m以上潜るディープダイバーをチョイスするなんて、正常な判断を
失っているとしか思えなかった。
魚探もエレキも捨て、何の根拠もないポイントに向かって
でっかいクランクベイトを投げる・・・・といった突拍子もない行動に
同船の吉田は、これで完全に輝幸のチャンピオンは無くなった・・・
と感じた。
NO-FISH・過去記事
連載小説 ”NO-FISH”|
1:第一章 プロローグ|
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3:第二章 デビュー|
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8:|
9:|
10:|
11:|
12:|
13:|
14:|
15:第三章 ミラクルバシング|
16:|
17:第四章 ライトゲーム|
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22:|
23:|
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25:|
26:|
27:|
28:|
29:|
30:|
31:第五章 ハイテク バシング|
32:|
33:|
34:|
35:|
36:第六章 リトルアングラー|
37:|
38:|
39:第七章 老人|
40:|
41:|
42:|
43:第八章 迷い・・・・|
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46:|
47:|
48:|
49:|
50:|
51:第九章 フロック?|
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65:第十章 最後の決戦|
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69:十章 第二節 プレッシャー|
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78:|
79:|
80:|
81:十章 第三節 懐かしいパワー|
82:|
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84:|
85:十章 第四節 スーパーランカー|
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89:|
90:|
91:|
92:|
93:|
94:|
95:最終章 ノーフィッシュ|
96:|
97:|
98:最終話|
99:あとがき|
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