輝幸は、先ほどの45cmでかなり精神的に楽になっていたが
総合チャンピオンを獲得するには、絶対に50オーバー・・・・
いや55オーバーが必要だ。
しかし、55オーバーとなると狙って釣れるものではない。
ここ琵琶湖でさえ、めったに釣れるサイズじゃないのである。
・・・・輝幸は、いよいよ追い詰められた・・・・・
・・・・あと、一時間半・・・・
魚探のスクリーンとにらめっこをして、あらゆるポイントを探しまくった。
ただ、闇雲に・・・・・
しかし、ここだ!と思えるポイントはそうあるものではない。
まして、最新式とはいえ魚探の見える範囲など知れている・・。
さらにイライラして、頭が混乱して・・・・・
ええぇーい、もうどうにでもなれ!!
・・・と思った瞬間・・・・・・
ふっと、頭に何かが走った!・・・・
親父の声が聞こえたような気がした・・・・
懐かしい声を聞いたような気がしたのだ・・・・
同時に鮮やかに少年時代の事を思い出していた。
まだガキだった・・・・
純粋に釣ることそのものを、心底楽しんでいたあの頃・・・・
今日はこれだけ釣らなければ・・・などというプレッシャーなど微塵もない。
輝幸は、本当に釣りが好きな少年だった。
NO-FISH・過去記事
連載小説 ”NO-FISH”|
1:第一章 プロローグ|
2:|
3:第二章 デビュー|
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8:|
9:|
10:|
11:|
12:|
13:|
14:|
15:第三章 ミラクルバシング|
16:|
17:第四章 ライトゲーム|
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20:|
21:|
22:|
23:|
24:|
25:|
26:|
27:|
28:|
29:|
30:|
31:第五章 ハイテク バシング|
32:|
33:|
34:|
35:|
36:第六章 リトルアングラー|
37:|
38:|
39:第七章 老人|
40:|
41:|
42:|
43:第八章 迷い・・・・|
44:|
45:|
46:|
47:|
48:|
49:|
50:|
51:第九章 フロック?|
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56:|
57:|
58:|
59:|
60:|
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62:|
63:|
64:|
65:第十章 最後の決戦|
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68:|
69:十章 第二節 プレッシャー|
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79:|
80:|
81:十章 第三節 懐かしいパワー|
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83:|
84:|
85:十章 第四節 スーパーランカー|
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89:|
90:|
91:|
92:|
93:|
94:|
95:最終章 ノーフィッシュ|
96:|
97:|
98:最終話|
99:あとがき|
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