ワンドの入口の、少し水深が浅くなった所に
小さな湧水があった・・・。
その周囲だけ、他より2℃ばかり水温が高かった。
最新式の水温検出器でしか得られない情報だ。
別に障害物があるわけでもなく、この機械を搭載してなかったら
何の気もなく通り過ぎているところである。
そこの真上にボートを泊めて、重めのメタルジグを落としこんで
生えている藻を取ってみた。
明らかに周囲の藻よりも状態が良く、青々としている。
ここなら良いバスが付いているはずだ。
そう信じた輝幸は、大きなスピナーベイトを取り出した。
素早く着底させるには、ある程度大きなベイトでなければ
時間がかかり過ぎる。
しかも輝幸はランカー一本狙いである。
これくらいデカいベイトがちょうどいいのだ。
水質はクリアーだったが、水深があるので遠投の必要はなかった。
そり早く潜らせるために、ラインは12ポンドと細めだ。
これを、ピッチングで静かにポイントに送り込んでやった。
ボトムまでカウントダウンして、ゆっくり引いてくる。
水深は8mほどあった。
そしてベイトは、いよいよ湧水のあたりを通過する。
魚探の感度は最高に上げてあるので、彼のスピナーベイトまで
映し出すかのようである。
NO-FISH・過去記事
連載小説 ”NO-FISH”|
1:第一章 プロローグ|
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3:第二章 デビュー|
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15:第三章 ミラクルバシング|
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17:第四章 ライトゲーム|
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31:第五章 ハイテク バシング|
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36:第六章 リトルアングラー|
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39:第七章 老人|
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43:第八章 迷い・・・・|
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51:第九章 フロック?|
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65:第十章 最後の決戦|
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69:十章 第二節 プレッシャー|
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81:十章 第三節 懐かしいパワー|
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85:十章 第四節 スーパーランカー|
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95:最終章 ノーフィッシュ|
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98:最終話|
99:あとがき|
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