しかし、そこまで考えて輝幸はブルブルと頭を振った。
「どうかしてるぜ!
今日のバスも、全部俺が釣ったんだ!
釣れたんじゃない!
あのディープにしたって、魚探がなければ見つかってなかった!
確かに、あのランカーはツイていたよ。
でも、運も実力のうちって言うじゃないか!
そう!今日俺は自分自身の力で二位になったんだ!」
と勝手に自分に言い聞かせてしまった。
輝幸は、ここ銀山湖でマイボートを使わないことを利用して
更に最新のテクノロジーを、彼のスキーターに搭載していた。
最終戦、琵琶湖では、誰も見たことがないような
スーパーハイテクボートで、もちろん優勝を狙っていた。
新しい装備は、確かに最強と言うにふさわしいものであった。
そして、それを完全に使いこなせる腕を持っていたし
それは、何よりも強い・・・そして唯一の味方であった。
しかし・・・・彼は全く気付いていなかった。
今日、最後にランカーを釣ったあの釣りこそ、彼本来の釣りであることに・・・
その超能力とも言うべき力が、徐々に戻ってきている・・・・と言うことに。
NO-FISH・過去記事
連載小説 ”NO-FISH”|
1:第一章 プロローグ|
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3:第二章 デビュー|
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8:|
9:|
10:|
11:|
12:|
13:|
14:|
15:第三章 ミラクルバシング|
16:|
17:第四章 ライトゲーム|
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27:|
28:|
29:|
30:|
31:第五章 ハイテク バシング|
32:|
33:|
34:|
35:|
36:第六章 リトルアングラー|
37:|
38:|
39:第七章 老人|
40:|
41:|
42:|
43:第八章 迷い・・・・|
44:|
45:|
46:|
47:|
48:|
49:|
50:|
51:第九章 フロック?|
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53:|
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57:|
58:|
59:|
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64:|
65:第十章 最後の決戦|
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67:|
68:|
69:十章 第二節 プレッシャー|
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77:|
78:|
79:|
80:|
81:十章 第三節 懐かしいパワー|
82:|
83:|
84:|
85:十章 第四節 スーパーランカー|
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88:|
89:|
90:|
91:|
92:|
93:|
94:|
95:最終章 ノーフィッシュ|
96:|
97:|
98:最終話|
99:あとがき|
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