輝幸は、今回も最新式の魚群探知機を一台であるが
搭載してきていた。
彼は、老釣り師の言葉に迷いを感じながらも
このハイテク装備こそ、経験深い磯村省吾に勝つ
唯一の方法だと信じていた。
実際、初参加のトーナメントでそこそこの成績を残せているのは
多分にこのハイテク装備のおかげであったのだが
彼の心のどこかで、なにかしら吹っ切れないというか
晴れないものがあったのも確かなことである。
何か大事なものを忘れているような・・・・・
そんな気がしてならなかったのである。
そんなモヤモヤと、今日の鬱陶しい雨を振り払うかのように
エレクトリックモーターを乱暴に湖面から引き上げ
これまた乱暴にエンジンを吹かした。
このワンドの奥では、トップウォーターで二匹のキーパーを
引きずり出したが、後は小さいのばかりが続いていたのである。
もう一か所、流木の溜まっているワンドをプラクティスの時に
見つけてあったので、そこへ向かった・・・・・
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連載小説 ”NO-FISH”|
1:第一章 プロローグ|
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3:第二章 デビュー|
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15:第三章 ミラクルバシング|
16:|
17:第四章 ライトゲーム|
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29:|
30:|
31:第五章 ハイテク バシング|
32:|
33:|
34:|
35:|
36:第六章 リトルアングラー|
37:|
38:|
39:第七章 老人|
40:|
41:|
42:|
43:第八章 迷い・・・・|
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49:|
50:|
51:第九章 フロック?|
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65:第十章 最後の決戦|
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69:十章 第二節 プレッシャー|
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80:|
81:十章 第三節 懐かしいパワー|
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85:十章 第四節 スーパーランカー|
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94:|
95:最終章 ノーフィッシュ|
96:|
97:|
98:最終話|
99:あとがき|
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