そこで、今度は20秒程の長めのポーズを取り
そして次のアクションを加えようと、少しラインを張った瞬間!!
「ガボッ!」
という激しい水音といっしょに水面が炸裂した!
同時にぐっとロッドが重くなる。
「ビンゴ!・・・やっぱり出やがった!」
待ち構えていたとはいえ、何度聞いてもあのガボっという音は心臓に悪い。
しかし、この瞬間こそがトップウォータープラッギングの醍醐味だ。
アクションがつけやすいようにと、今回のラインは10ポンドである。
よほどの事がない限り、切られることはないが、そこは10ポンドラインであるから
慎重にこしたことはない。
ラインの先のバスは30cmは軽く超えているであろう、キーパーサイズである。
これくらいのバスではそれほど慎重になる必要は無いし
増してや大胆なランディングで鳴らしている輝幸にとって
なんでもないバスなのではあるが・・・・
前回、池原ダムでの失敗もあるので、ここはかなり慎重に取り込んだ。
35cmのそいつは、少し痩せていたが立派なキーパーサイズである。
丁寧にライブウェル(活けす)に放り込んで、またすぐに違う流木に向かってキャストした。
ワンキャストでキーパーを獲れたので、心理的にはかなり楽になったが
それでも輝幸の心の中にまで降り注ぐ雨は、相変わらず冷たかった・・・・
またも、あの老釣り師の言葉が蘇ってくる・・・・・
NO-FISH・過去記事
連載小説 ”NO-FISH”|
1:第一章 プロローグ|
2:|
3:第二章 デビュー|
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5:|
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8:|
9:|
10:|
11:|
12:|
13:|
14:|
15:第三章 ミラクルバシング|
16:|
17:第四章 ライトゲーム|
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22:|
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28:|
29:|
30:|
31:第五章 ハイテク バシング|
32:|
33:|
34:|
35:|
36:第六章 リトルアングラー|
37:|
38:|
39:第七章 老人|
40:|
41:|
42:|
43:第八章 迷い・・・・|
44:|
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47:|
48:|
49:|
50:|
51:第九章 フロック?|
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65:第十章 最後の決戦|
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69:十章 第二節 プレッシャー|
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81:十章 第三節 懐かしいパワー|
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85:十章 第四節 スーパーランカー|
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94:|
95:最終章 ノーフィッシュ|
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98:最終話|
99:あとがき|
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