少し風が出てきたようだ・・・・
先程から降り続いている雨はさほど強くはないが
シトシトと体の芯まで凍らすように冷たい。
輝幸は、まだ不調から完全に立ち直ってはいなかった。
そんな彼に今日の雨は、とても辛いものであった。
兵庫県、生野銀山湖・・・・・・
山の中にポツンとある、さほど大きくない湖である。
全日本バスフィッシングトーナメントGPもいよいよ大詰め
第五戦を迎えた。
ここ、生野銀山湖は、日本一のランカーレイクとして
古くから知られている。
湖の規模は決して大きくないのであるが
60cmを超えるスーパーランカーが何匹か確認されている。
中でも、現在日本における最大魚である64・7cm 3・9kgという
モンスターも、ここ生野銀山湖で釣られている。
山の中の湖で、交通の便も良くないために、この湖でのトーナメントは
各プロのマイボートではなく、協会が用意した12フィートの
アルミボートのワンメイクレースとなる。
そして、ボートの数や湖の規模の関係上、予選も厳しいものとなっていて
通常は22?25名が予選を通過するのであるが
今回決勝に勝ち進めるのは17名と、より狭き門となっている。
第一戦に優勝している輝幸は、自動的に決勝進出のシード権を獲得していた。
もちろん、ライバル磯村もシード組である。
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連載小説 ”NO-FISH”|
1:第一章 プロローグ|
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3:第二章 デビュー|
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15:第三章 ミラクルバシング|
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17:第四章 ライトゲーム|
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31:第五章 ハイテク バシング|
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36:第六章 リトルアングラー|
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39:第七章 老人|
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43:第八章 迷い・・・・|
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51:第九章 フロック?|
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69:十章 第二節 プレッシャー|
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81:十章 第三節 懐かしいパワー|
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