さっきと全く同じポイントでヒットした!
しかも、さっきより確実に遥かに重い感触が伝わってくる!
明らかに50cmオーバーの引きだ。
久しぶりに輝幸は興奮した。
第一戦以来のいい感じである・・・・。
ランカーの引きなんて、ここ数か月味わっていないのだから・・・
リールのドラグはギリギリと悲鳴を上げ、ラインは出て行く一方だ。
しかし、大胆なランディングを身上とする輝幸の事である
強引に、さらにドラグを締めこんでハンドルをこじ回す。
・・・ただ・・・・いつもよりハンドルを回す手がほんの少し早い・・・・・
・・・いつもギリギリのところでバスの抵抗をあっさりとかわす
華麗なロッド捌きに、どことなくぎこちなさ、というより強引さが目立った。
・・・しかも、第一投で42cmを釣った時に、ラインチェックをしていない。
そんな事を全く忘れて輝幸は、初めてバスを釣った少年のように
がむしゃらにハンドルを回し続けた。
パワーのあるロッドと、ハイギァードのリールと、高性能14ポンドライン
のおかげで、明らかに50cmを軽くオーバーするそのバスは
意外なほどあっさりとボート近くまで寄って来た。
しかし・・・・ハンドランディングをしようと輝幸が腰をかがめた瞬間・・・・
そいつは最後の・・・そして全霊を込めた抵抗を試みた!
そしてそれは・・・見事成功した・・・・
ありったけの力を振り絞って、そいつはラインを引きちぎって
深い湖の底へと消えて行った・・・・
NO-FISH・過去記事
連載小説 ”NO-FISH”|
1:第一章 プロローグ|
2:|
3:第二章 デビュー|
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8:|
9:|
10:|
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12:|
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14:|
15:第三章 ミラクルバシング|
16:|
17:第四章 ライトゲーム|
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22:|
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28:|
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30:|
31:第五章 ハイテク バシング|
32:|
33:|
34:|
35:|
36:第六章 リトルアングラー|
37:|
38:|
39:第七章 老人|
40:|
41:|
42:|
43:第八章 迷い・・・・|
44:|
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46:|
47:|
48:|
49:|
50:|
51:第九章 フロック?|
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65:第十章 最後の決戦|
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69:十章 第二節 プレッシャー|
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81:十章 第三節 懐かしいパワー|
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85:十章 第四節 スーパーランカー|
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95:最終章 ノーフィッシュ|
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97:|
98:最終話|
99:あとがき|
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