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池原ダム湖も、ダム湖特有のクリアで
急深の人造湖である。
水没してしまった立木や岩など、天然のストラクチャー(障害物)が
多く、また古くからバスの存在が確認されていたが
ボートが出しにくい事もあって、フィッシングプレッシャーは
さほど高くなかった。

今日の勝負は、ハイレベルなところで決着がつくだろう・・・
そう予想されていた。

・・・遠投した割には、着水音は本当に静かだった。
こんな透明度の高いクリアーな湖では、
バッチャン・・ボッチャンは禁物である。
しかも、遠投する必要があるので
相当なテクニックが必要である。

その辺りのテクニックは、いくら不振とはいえ完璧であった。

1?2秒くらいの短いカウントダウンの後に
すぐに巻きはじめる。
水面下にいるサスペンドバスを狙うのである。

サスペンド(浮遊状態)しているバスが一番活性が高く
スクーリング(バスが集団で移動している状態)に当たると
ボイリング(バカ釣り・入れ食いの事)することがある。

輝幸も昔、琵琶湖でランカーばかりのスクーリングに当たって
50アップ4本を含む、40cm以上のランカーを20本ほど
一時間余りの間に釣ったことがある。

そんな記憶が、ふと頭をかすめる・・・・・

一投目・・・・バイトは無かった・・・・。


2008年7月16日(水)

NO-FISH・過去記事
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