30:

← 29: | fish | 31:第五章 ハイテク バシング →

・・・全日本バスフィッシングトーナメントGP 第二戦 河口湖・・・

フタを開けてみると、やはり優勝は磯村省吾であった。

午前中にリミットを揃えた実力は、やはり本物で
二位との差は実に約1kgと快勝であった。

片や、藤野輝幸・・・・・
なんとかリミットを達成したものの・・・・期待はできなかった・・・

しかし!・・なんと4位入賞である!

このタフな条件の下、リミットさえ達成できなかったプロが
数多くいたのである。
中には、一匹のキーパーも釣れなかったプロも居たほどである。

しかし、なんともラッキーな4位である。
こんな条件下の4位入賞に周囲から
「輝幸はこんなタフな釣りもこなせるのだ・・・」
と彼を見直した声も一部で上がっていたが
本人は少しも満足していなかった・・・

最後のあのラッキーバスが釣れていなかったら
リミットを揃えられなかった、他のプロ達と同じなのだ。
ライトタックルを要求されるこういった湖の弱さを
改めて痛感させられた輝幸であった。

ポイントランキングでも、初戦2位、第二戦優勝の磯村がもちろんトップ。
輝幸は、まだ3位と健闘しているが、決して満足のいく内容ではなかった。

全日本バスフィッシングトーナメントGP第二戦 河口湖大会は
輝幸の弱点をさらけ出す・・といった形で幕を閉じた。


2008年6月25日(水)

NO-FISH・過去記事
連載小説 ”NO-FISH”1:第一章 プロローグ2:3:第二章 デビュー4:5:6:7:8:9:10:11:12:13:14:15:第三章 ミラクルバシング16:17:第四章 ライトゲーム18:19:20:21:22:23:24:25:26:27:28:29:30:31:第五章 ハイテク バシング32:33:34:35:36:第六章 リトルアングラー37:38:39:第七章 老人40:41:42:43:第八章 迷い・・・・44:45:46:47:48:49:50:51:第九章 フロック?52:53:54:55:56:57:58:59:60:61:62:63:64:65:第十章 最後の決戦66:67:68:69:十章 第二節 プレッシャー70:71:72:73:74:75:76:77:78:79:80:81:十章 第三節 懐かしいパワー82:83:84:85:十章 第四節 スーパーランカー86:87:88:89:90:91:92:93:94:95:最終章 ノーフィッシュ96:97:98:最終話99:あとがきNO-FISH