明らかに40cm近くある良型のバスだ。
完全にキーパーサイズである。
その、フッキングは完璧であった。
バラしようがない。
それでも、ゴボウ抜きでなくハンドランディングで取り込む。
38cm、940gあった。
ここ河口湖では上々のバスである。
そいつを素早くライブウェルに放り込む。
そして、輝幸はあっさりグラブに見切りをつけ
今度はパドルテールワームのテキサスリグにタックルを交換して
すぐさま同じポイントにキャストした。
相変わらずフォーリング中にバイトはなく
今日のバスは湖底にべったり着いているのは間違いなかった。
パドルテールとは、ボートのオールの先端部のような形状の
しっぽを持つワームで、その浮力のある尻尾を上にして
湖底に逆立ちするような形で沈む。
プルプルとしっぽを揺らしている様は、まるで湖底の餌をつつく
小魚の様で、それがたまらなくバスの食欲を刺激するのだ。
ロッドティップをプルプル・・・と震わすと、パドルテールワームも
しっぽをプルプルと震わせる・・・・。
チョコンとロッドを煽ってワームを30cmほど移動させて
またプルプルとやる・・・。
2回目に移動させた後の最初のワンアクション・・・・
すなわちプルっで、ガツン・・・!と来た!
「ビンゴ!」
今度はラインを送り込まずにいきなりフッキングさせてやる。
先ほどよりも少し手応えが小さいようだが・・・・
しかしキーパーはキーパーである。
8ポンドラインということもあって大事に大事に取り込んだ・・・
(しかしながら、今度はズバっとゴボウ抜きだったが・・・・)
31cmのそのバスは、ここ河口湖にしたら中型といえよう。
これくらいのバスが一番元気が良くて、数も釣れるから面白い・・・
と言う人もいるが、やはりランカーバスの強烈な引きが
バスフィッシングの最大の醍醐味であり、すべてのバスアングラーの
憧れであろう・・・・。
NO-FISH・過去記事
連載小説 ”NO-FISH”|
1:第一章 プロローグ|
2:|
3:第二章 デビュー|
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8:|
9:|
10:|
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15:第三章 ミラクルバシング|
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17:第四章 ライトゲーム|
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30:|
31:第五章 ハイテク バシング|
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36:第六章 リトルアングラー|
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39:第七章 老人|
40:|
41:|
42:|
43:第八章 迷い・・・・|
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49:|
50:|
51:第九章 フロック?|
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65:第十章 最後の決戦|
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69:十章 第二節 プレッシャー|
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81:十章 第三節 懐かしいパワー|
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85:十章 第四節 スーパーランカー|
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98:最終話|
99:あとがき|
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