24:

← 23: | fish | 25: →

この一投でバイトがなければ移動しよう・・・
そう考えていた・・・

着底して1・2秒数えてから、チョン・チョンと微妙なアクションをつけてやる・・
そして時折、何もアクションをつけずスーっと引いてきたり・・と
変化に富んだアクションだった。

そして再び数秒間の静止の後、チョンとロッドをほんの少しあおった時である。

?コツン?

ロッドティップを指で弾いたような微かなアタリがあった!

クッと力が入り、全身に緊張が走りぬける。
「よし!食ってる・・・」
静かに、そして力強く一言呟いて、少しだけラインにテンションをかける。
するとバスは、獲物が逃げると思ってがっぷり喰いつくのである。

・・・完全に喰いついているようだ・・・・

輝幸はロッドで空中をスイープするようにフッキングをくれてやる!
ググっとバスの重みが加わる・・・!

「ビンゴ!」

ラインは8ポンドのライトタックルである、
あまり無理をするとキーパーサイズのバスならば切られてしまうこともある。
しかし、輝幸はこと取り込みに関しては、本当に大胆である。
その卓越したドラグワークや、ロッドアクションで一瞬にして弱らせて
ボート際まで寄せてくる。

ライトタックルということもあり、ゴボウ抜き・・というわけにはいかないが
それでも、ネットを使わずハンドランディングで取り込んだ。


2008年6月18日(水)

NO-FISH・過去記事
連載小説 ”NO-FISH”1:第一章 プロローグ2:3:第二章 デビュー4:5:6:7:8:9:10:11:12:13:14:15:第三章 ミラクルバシング16:17:第四章 ライトゲーム18:19:20:21:22:23:24:25:26:27:28:29:30:31:第五章 ハイテク バシング32:33:34:35:36:第六章 リトルアングラー37:38:39:第七章 老人40:41:42:43:第八章 迷い・・・・44:45:46:47:48:49:50:51:第九章 フロック?52:53:54:55:56:57:58:59:60:61:62:63:64:65:第十章 最後の決戦66:67:68:69:十章 第二節 プレッシャー70:71:72:73:74:75:76:77:78:79:80:81:十章 第三節 懐かしいパワー82:83:84:85:十章 第四節 スーパーランカー86:87:88:89:90:91:92:93:94:95:最終章 ノーフィッシュ96:97:98:最終話99:あとがきNO-FISH