今度はラインを交換せずに、また同じところにキャストした・・。
何度かキャスト&リトリーブを繰り返すが、ヒットは続かなかった・・。
「そんなに甘くはないか・・・・」
相変わらずロングロッドを鋭く振りまわす輝幸は
ボソっと呟いた・・・・。
隣ではプレスが、本部へ今現在の状況を無線連絡していた。
・・・と同時にライバルの磯村の状況も耳に入る・・・。
磯村もかなり良い型を揃えているらしい・・。
「藤野さん・・・磯村選手もかなり良い型を揃えてるらしいですよ・・
ここにはもっとバスが居ますよ!
いつまでも同じクランクベイトじゃ、いくらなんでもバスの奴に
勘付かれてしまいますよ・・・
まぁ、そんなことは言われなくったって分かってるとは思いますがね・・・
どうです、ここらでルアーを換えてみたら・・・・・」
と、プレスが言いながらふと、タックルボックスを見て愕然とした!!!
そこには、色や大きさこそ違うけれど、
すべてクランクベイトで埋め尽くされていたのである。
ワームはおろか、スピナーベイト一つも入ってなかったのである。
そして、ロッドストレイジには・・・・
万が一折れた時のための、全く同じロッドが
予備として一本入っているだけであった・・・。
「ふ・・・藤野さん!
何ですか?!こりゃ・・・!
クランクベイトだけじゃないですか!
あんた、一体何を考えてるんだ!
中学生だってワームやスピナーベイトを持ってるってのに・・・
バスプロのあんたが・・・
しかもトーナメントにクランクベイトだけだなんて・・・・
まったくあんた一体・・・・」
その瞬間、それを無視するかのようにハンドルを巻き続けていた
輝幸のロッドが、またも大きくしなった・・・・
「ビンゴ!」
NO-FISH・過去記事
連載小説 ”NO-FISH”|
1:第一章 プロローグ|
2:|
3:第二章 デビュー|
4:|
5:|
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7:|
8:|
9:|
10:|
11:|
12:|
13:|
14:|
15:第三章 ミラクルバシング|
16:|
17:第四章 ライトゲーム|
18:|
19:|
20:|
21:|
22:|
23:|
24:|
25:|
26:|
27:|
28:|
29:|
30:|
31:第五章 ハイテク バシング|
32:|
33:|
34:|
35:|
36:第六章 リトルアングラー|
37:|
38:|
39:第七章 老人|
40:|
41:|
42:|
43:第八章 迷い・・・・|
44:|
45:|
46:|
47:|
48:|
49:|
50:|
51:第九章 フロック?|
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65:第十章 最後の決戦|
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69:十章 第二節 プレッシャー|
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78:|
79:|
80:|
81:十章 第三節 懐かしいパワー|
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85:十章 第四節 スーパーランカー|
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89:|
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91:|
92:|
93:|
94:|
95:最終章 ノーフィッシュ|
96:|
97:|
98:最終話|
99:あとがき|
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