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輝幸は黙ったままエンジンを切ると、ボートの前部デッキの
エレクトリックモーターを静かに湖面に降ろした。

ここまで来て同船のプレスが、
「やっぱりマンメイドストラクチャーの方が・・・・」
と言いかけたが、どうせ聞き入れてもらえるはずもない・・・と
諦めて黙ってしまった。

静かにエレクトリックモーターに足をやった輝幸は
2・3分辺りを流して、湖底の様子や水温などをチェックした。
そしてジっと湖面を見つめた・・・・

少しだけ風が出て、湖面にはさざ波が立っていた。
これくらいの波がある方がバスに警戒されなくて好都合だ。

輝幸はニヤっと笑ってプレスに呟いた・・

「すべてがいい方向に向かっている・・・・
  今日は優勝狙って行くよ!」


2008年5月29日(木)

NO-FISH・過去記事
連載小説 ”NO-FISH”1:第一章 プロローグ2:3:第二章 デビュー4:5:6:7:8:9:10:11:12:13:14:15:第三章 ミラクルバシング16:17:第四章 ライトゲーム18:19:20:21:22:23:24:25:26:27:28:29:30:31:第五章 ハイテク バシング32:33:34:35:36:第六章 リトルアングラー37:38:39:第七章 老人40:41:42:43:第八章 迷い・・・・44:45:46:47:48:49:50:51:第九章 フロック?52:53:54:55:56:57:58:59:60:61:62:63:64:65:第十章 最後の決戦66:67:68:69:十章 第二節 プレッシャー70:71:72:73:74:75:76:77:78:79:80:81:十章 第三節 懐かしいパワー82:83:84:85:十章 第四節 スーパーランカー86:87:88:89:90:91:92:93:94:95:最終章 ノーフィッシュ96:97:98:最終話99:あとがきNO-FISH