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初戦、この霞ヶ浦で最も注目を集めるのは
過去このトーナメントで2回ものチャンピオンを獲得し
更に、二年連続3回目のチャンピオンを目指す
”磯村省吾”その人である。
名実ともに日本を代表するバスプロである磯村は
来年からはバスフィッシングの本場アメリカの
プロサーキット入りが確実視されている中
日本への置き土産として、誰も成しえなかった
二年連続のチャンピオンの栄光を掴んで
華々しくアメリカへ旅立つことに
異常な執念を燃やしていた。
その豊富な経験と実力からして
今年のチャンピオンも磯村だろうと、誰もが思っていた。
藤野輝幸は、今年から参戦のルーキーである。
当然、注目度はかなり低かったので
報道陣に囲まれることもなく、独りいそいそと準備に走り回っていた。
取材陣に囲まれインタビューを受ける磯村を横目に輝幸は
「へん!・・磯村さんよ・・・・・
そうやってられるのも今のうちだけだぜ。
よおく味わっておくんだな・・・」と嘯いた。
注目度こそ低いものの、輝幸にも相当な実力はあった。
アマチュア時代から釣って釣って釣りまくっていた。
その大胆で華麗なルアーアクションは、
一部ではかなり話題となっていた事は、紛れもない事実である。
しかし、プロ一年生の輝幸にとってこの過酷な最高峰の舞台
全日本GPは荷が重く、打ちのめされてしまうだろう・・・
と言うのが大方の評判で、それもいた仕方ないところであった・・・。
NO-FISH・過去記事
連載小説 ”NO-FISH”|
1:第一章 プロローグ|
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3:第二章 デビュー|
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15:第三章 ミラクルバシング|
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17:第四章 ライトゲーム|
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29:|
30:|
31:第五章 ハイテク バシング|
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33:|
34:|
35:|
36:第六章 リトルアングラー|
37:|
38:|
39:第七章 老人|
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41:|
42:|
43:第八章 迷い・・・・|
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51:第九章 フロック?|
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65:第十章 最後の決戦|
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69:十章 第二節 プレッシャー|
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81:十章 第三節 懐かしいパワー|
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85:十章 第四節 スーパーランカー|
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95:最終章 ノーフィッシュ|
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98:最終話|
99:あとがき|
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