15年の時を越えて

心地良い疲れが残る仕事って、多分成功しているのだ・・・・

昨日、15年ぶりにプロのバーテンダーのサポートをさせてもらった。

真似事ではない、まさしくプロの現場・・・・。

本当に15年ぶり・・・・。

都会の真ん中の隠れ家のようなBAR。

若いマスターは、15年前は学生だった。

俺は、大阪で丁稚奉公を終えて京都に戻ってきて、

昼間はもちろん自分の店で働いて(まだ社長じゃなかったから・・・)

で、夜はこれまた馴染みのBARで、アルバイトをしていた。

なにも、お金が目的ではない。

最先端のBARで、どんなお酒が飲まれているのか?

そして、バーテンダーってのはどんな気持ちでカウンターに毎夜立つのか?

知りたくて、短い時間だったけど4年間ほどカウンターに立った。

今や、押しも押されぬ名店となった”HERITAGE”のマスターも

そのとき、同じBARで学生のアルバイトとして、俺と一緒に働いていたのだ。

そして、15年の時が流れた・・・・・・・。

昨日は、そのHERITAGEのスタッフが同時に寝込んでしまって、そのサポートに

15年ぶりにカウンターに立つことになったのだ。

マスターの三村氏の気遣いもあって、気楽にこなせたんだけど・・・・。

本当に充実した数時間だった。

もちろん、完璧にこなしたわけでもなんでもない・・・。

でも、15年の時が見事に蘇った。

そろそろ、終わり近くになってマスターが僕に言った

”何も変わってないでしょ・・・・・”

そうだ、本当に何も変わってない。

もちろん、お酒の種類も内装も何もかもが新しい。

でも、お客様の為に出きることを全てやりきろう・・・という

基本的な姿勢になにも揺るぎが無いから、基本に立ち返ると

本当に何も変わって無いし、変えてない。

15年の時を一瞬にして越えた気がした。

マスター、15年間ずーっとこれをし続けてきたんやね。

お客様の為に・・・・・。

守ってきたんやね。

最先端の技術を駆使しながら・・・・。

15年ぶりの新人バーテンダー・・・・。

心地良い疲れの中、終始お客様に笑顔で対応できたのは

やはりBARという空間が好きだからだろうな・・・。

逆に御礼を言いたい。

マスター、本当に充実した時間をありがとう。

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2007年12月15日(土)