残された者
うちのオリジナルのお酒、招徳”西山”。
西山とは、農家の名前。
何回かブログに載せましたね。
覚えてらっしゃる方もいらっしゃるでしょう。
丹波 綾部の一生懸命な若手農家の西山和人との
付き合いから、オリジナルのお酒を作らせていただく事に
なったんですが、僕の想いは和人一人ではなく
西山親子が大好きになったからなんです。
農業に対してだけでなく蔵元に対しても、ものすごく真っ直ぐで
頑固な親父さんがいらっしゃったこそ和人との付き合いが始まったんです。
でも・・・その親父さん・・・亡くなっちゃいました。
まだ50歳・・・・・。
和人はほんと気丈にしてました。
でも、俺の顔見たとたんポロポロと泣きよった。
親父さんの棺には俺が書いた西山のラベルが添えられてました。
それを見た時、俺は涙は流さなかった。
身が引き締まる想いで悲しんでる気持ちが引っ込んだ。
きちんと想いをお伝えしなければ・・・。
そして、和人が皆さんにご挨拶をしよった。
天晴れ!すごい挨拶をしよった。
しっかり挨拶しよった。
俺はポロポロ涙を流して和人の挨拶を聞いていた。
棺が家を出るとき、和人が”担いでやってください・・”と
親父さん、お疲れ様・・・お疲れ様・・・と何度も棺を叩きながら
車まで雨に降られて担いでいった。
重たいんやら軽いんやらわからへん。
とにかく、親父さん・・・・
一つ約束守れへんかった・・・ごめんなさい。
家も直したんで泊まりに来い!とおっしゃって頂いてたのに・・・。
一緒に飲もうって約束したのに・・・。
すみません・・・・こんな形で新居に訪れるとは・・・・。
あなたの意思は和人がしっかり継ぐと思います。
また、そんなあなた達親子の気持ちをお酒にして
きちんと清酒”西山”売ってまいります。
安らかにお眠りください。
2007年5月 6日(日)