やはり地元はいいですな。
事前に計画してなくても、ちょこっと気が向けば蔵見学に・・・。
昼ごはんも食べずに、伏見に向かいました。
京の目的は、”坤滴”でおなじみの東山酒造です。
前から、杜氏の川村翁にはお会いしたいと思っていたのですが
今日は都合がいい、ということでしたので行ってみました。
古いつくりの蔵の扉をあけると、一番に杜氏自ら出迎えてくださいました。
ほんとに柔和なお顔立ちです。
早速、杜氏や蔵人たちが休憩する座敷に通してもらい
色々とお話させてもらいました。
坤滴の無濾過原酒を飲みながら・・・・・。
川村杜氏は南部杜氏です。
南部とは岩手県のこと。
杜氏さんは、夏の間は家業の農業をして、冬の間に蔵に入って
酒造りをするという、なんとも働き者集団でございますが
半年ものあいだ出稼ぎに行くのは辛いことだと思います。
さて、その川村杜氏・・・優しい物腰なんですがやはり
何十年も蔵の屋台骨を支えてきた、その博学ぶりや
理解の深さには脱帽しました。
頭の良い人と話すのは、本当に楽しいものです。
お米のこと、つくりのこと・・・いろいろと実りのある話ができました。
農家の想い・蔵元の想いをできるだけ消費者に届けるのが
酒屋の役目!
川村杜氏をはじめ、蔵の想い・・しっかりと伝えて行きたいと思います。
古い木造の蔵に、いろんな機械やパイプが所狭しと走り
独特の機能美に溢れた蔵元の風景・・・。
どこの蔵元でも共通するのは、とにかく清潔なこと。
ふつうこんな古い木造建築なんかは埃だらけのイメージですが
埃など微塵も感じません。
蔵の酒林の前で川村杜氏と記念撮影。
最後に握手した時の手が、驚くほどしっとりと柔らかでした。
ハードな仕事ですが、糀を触っているとこうなるのでしょう。
蔵人の手はほとんどがしっとりしてます。
そんな事で、日本酒の化粧水や糀の化粧品が生まれたのです。